【実車ガイド】
オハニ36形は、昭和30年(1955)に登場した鋼体化客車オハニ63形が母体で、構造上はローカル線用に製造された オハ61系に属する車両です。しかし当初から優等列車に使用する目的で設計されたため、客室は急行列車用のスハ43系に準拠した造りになっています。当初装備していたTR11形台車が高速運転に向かないため、昭和31年(1956)よりTR52形台車への振り替えが行われ、オハニ36形式になりました。当初は特急「あさかぜ」や「かもめ」の編成に行灯式テールマークを掲げて使用され、その後全国の線区で活躍。晩年は山陰本線のローカル列車で昭和61年(1986)まで使用され、最後の荷客合造車として注目を集めました。塗色は登場時以来茶色(ぶどう色2号)が標準でしたが、少数のブルー(青15号)塗色の車両も存在し活躍しています。